【06】PLAYZONE '91 SHOCK
Playzone '91「SHOCK」
上演) 上演期間は1991年7月4日〜7月28日(青山劇場)、8月10日〜14日(フェスティバルホール)。計41公演。
かがやきの日々(overture)〜THINGS THAT DREAMS MADE OF〜(作曲:Henry Krieger、編曲:ボブ佐久間)
1991 (作詞:森泉博行、作曲:羽場仁志、編曲:小堀ひとみ)(錦織・東山・植草)
1981 〜未来(あす)への疾走〜(作詞:原 真弓、作曲:Joey Carbone、編曲:小堀ひとみ)(錦織・東山・植草)
TOUR(作詞:森泉博行、作・編曲:ボブ佐久間)(錦織・東山・植草)
OH MY GOD HELP ME! (作詞:小倉めぐみ、作曲:西脇辰弥、編曲:小堀 浩)(錦織・植草)
SHOW MUST GO ON (作詞:森泉博行、作・編曲:小堀ひとみ)(東山)
MIDNIGHT DANCING 〜Heat of Night〜 (作詞:相田 毅、作曲:Dale Sanders、編曲:小堀ひとみ)(東山)
1991 (上述)(錦織・東山・中村)
MASS COMMUNICATION (作詞:森泉博行、作曲:羽場仁志、編曲:小堀ひとみ)
かがやきの日々(Balade) (作詞:Bob Breslo、日本語詞:森 浩美、作曲:Henry Krieger、編曲:小堀 浩)(植草)
あの日…(作詞:森泉博行、作・編曲:ボブ佐久間)(錦織)
白鯨のテーマ(作・編曲:ボブ佐久間)
マヤカシ(作詞:森 浩美、作・編曲:小野寺忠和)(錦織・東山・中村)
SOMETHING WONDERFUL(作詞:森泉博行、作・編曲:ボブ佐久間)(錦織・東山)
SOMETHING WONDERFUKL (Instrumental)(作曲:ボブ佐久間、編曲:小堀ひとみ)
あの日(Instrumental)(作曲:ボブ佐久間、編曲:ボブ佐久間、小堀ひとみ)
かがやきの日々(作詞:Bob Breslo、日本語詞:森 浩美、作曲:Henry Krieger、編曲:小野田忠和)(植草→東山→錦織・東山・中村)
MASS COMMUNICATION (作詞:森泉博行、作曲:羽場仁志、編曲:小堀ひとみ)
1991 (Instrumental)(作曲:羽場仁志)
かがやきの日々(作詞:Bob Breslo、日本語詞:森 浩美、作曲:Henry Krieger、編曲:小野田忠和)(東山→全員→植草)
1991 (作詞:森泉博行、作曲:羽場仁志、編曲:小堀ひとみ)(錦織・東山・植草)
SPECIAL RED(作詞:真名杏樹、作曲:J.Carbone、編曲:新川 博)(錦織・東山・植草)
かがやきの日々(上述)(錦織・東山・植草)
STORY)
キャスト)
少年隊: 錦織一清
TOKIO: 城島 茂
小島 啓(映像収録時は脚の怪我のため欠席)
大脇ひろし/加藤成夫/佐々木しんじゅ/伊賀康成/石井 光
小野恵子/小口明美/河野由美/松岡身枝/上月真琴/田村綾子/塚本 忍/小沼葉子
松山康志郎/長田マキ/新藤明夫
Special Thanks :森 光子〔冒頭のナレーション〕
スタッフ)
作・構成・演出:ジャニー喜多川
作曲:Henry Krieger
作曲・音楽監督:ボブ佐久間
編曲:小野寺忠和(および小堀ひとみ)
脚本:森泉博行
振付:名倉加代子、ボビー吉野、Jeffrey A.AMSDEN
衣装:清川美保子
衣装(ショウコーナー)キマイラ企画
美術:島田郁代
照明・小島由明
音響・景田尚幸
舞台監督:奥村欽司
制作:大和 剛
企画:安倍 寧
協力:こどもの城 青山劇場・東京、フェスティバルホール・大阪
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6年目のPlayzoneは前年に引き続き、ジャニーさんが作・演出・構成を担当。
前回の「MASK」が「SHOW劇」と題されていたことを引きずって、今回は「衝撃→SHOCK」となっている。よく知らないけど、ジャニーさん、こういう言葉遊びにやたらワクワクする人なのでしょう。知らんけど。
90MASK〜91SHOCKの間、主要な歌番組が次々となくなっていったにも関わらず、少年隊の活動はすごく充実していたように見える。しかしレコード会社の移籍があったせいか、このSHOCK(から93WINDOWまで)はサントラが出ていない…。もったいない!!メインテーマになっている「かがやきの日々」を作ったのは「Dreamgirls」などを手がけたHenry Krieger。そしてそれ以外にもお馴染みのボブ佐久間さん作曲「あの日…」もあったのに!この二曲は35thの限定版には収録されたものの、Joey Carbone作曲の「Special Red」が入ってなかったのはどう考えてももったいなすぎる…。ボブ佐久間さんの「白鯨」部分の音楽なども良いので、なんとか音源化してほしいものです。
さて、SHOCK。ずっとサポートしていた忍者がソロデビューしたことでいなくなり、代わってTOKIOが登場。また中村繁之が4人目の少年隊とも言うべき重要な役で熱演。MASKと同じく、みんな自分の名前を演じている。この後のPlayzoneをまだ見てないので、言い切ってよいのか怪しいけれど、MASKとSHOCKは双子の兄弟のような作品に思えます。そしてMASKよりSHOCKの方が全体的な整合性がとれてて、進化してるな、という気持ちと、あのアンバランスさも含めてMASKの方が好きかも、という気持ちが同居。しかしこのSHOCKはその後、ジャニーズ舞台のBASEとなり、いまも堂本光一が進化させているようですが、全然知らないので、また「ささ」さんのBLOGを貼っておきます…
ジャニーズ舞台における「Show must go on」の変遷とは…
本編は冒頭、1991年「現在」の少年隊のステージから始まる。
そして10年前へ。1981年は実際に少年隊が結成された年。
少年隊がレコードデビューはしないまま活動している、というのもたしかに実際に沿った設定。ニッキの運転する車での全国ツアーは、「楽しそう」を絵に描いたような青春の旅。
問題(?)はここ、劇中劇「白鯨」。
MASKの時の「ハムレット」はヒガシのリクエストだったようだけど、「白鯨」はニッキのリクエスト。個人的に「白鯨」という作品には思い入れがあるので、ほんとにメルヴィル読んだのかしら?と疑ってるけれど、多分ニッキも他のみんなも原作ではなく、1956年のジョン・ヒューストン監督の映画『白鯨』の方を参照しているのは間違いなさそう。
青山劇場というのは当時、他にはないような立派な舞台機構を備えた劇場で、先日のclubhouseでも、青山劇場の24機の小せりをこんなにフル稼働させて使いこなしていたのは少年隊くらいじゃないか、という話が出たのだけど、その劇場機構を活かせる作品を考えたときにこの映画『白鯨』が思い浮かぶというのは納得。
この映画はパニック映画とは一線を画しながらも、迫力は満点。こういうCGを使わない映画のほうが、本物らしさはなくなっても真実らしさが増すように感じてしまう。PLAYZONEの「白鯨」は波を白い服を着た女性が表現していたのが妙に印象的。
Moby Dick (1956): Gregory Peck's best scene
ニッキ演じるエイハブ船長は、グレゴリー・ペックが演じる、むやみに男前なエイハブ船長が下敷きとなっているのは間違いないでしょう。SHOCKだけ見てると唐突に感じる最後の緊縛シーンも、この映画を見ると「なるほど」となります。
1991年の少年隊ファンクラブ会報(Q&A 40号)を入手できたので、ニッキの部分を貼っておくと…
ということで、MASKの「ハムレット」も「白鯨」も劇中劇でありつつ、それぞれヒガシとニシキの深層心理を表す「夢」でもあると位置づけられているようです。
SHOCKには脚が不自由になったかっちゃんの方も、自分を鯨に重ねて見ているという設定があり、実際のメルヴィルの「白鯨」が何を「象徴」しているかと言ったようなことは、いっそうもうこの「SHOCK」という作品を楽しむという目的の場合、考えなくても良い話だとは思われるのだけど、何度か見ているうちにようやく被害者と加害者の紙一重性、自分が戦っている相手がけっきょく自分であるということ、など、簡単には解けないテーマがちゃんと設定されているように感じてきました。
狂言回し的な役を次々とこなすヒガシ。ニッキも二度のダイブがあって、大変な舞台だったと思うけれど、ヒガシもあっちこっち動き回ってて大変そう。かっちゃんは動けなくて大変そう。
まあでもとにかく、ずっとかっちゃんがかわいそうで気の毒。
MASKの時はそこまで思わなかったのに、シゲという代役を立てられたことがブラックすぎる笑いになってて、ジャニーさん、エグい。
最後は夢オチではないものの、それに近いくらい魔法のように上手く収まり、また「少年隊」はこの3人じゃなくちゃ!!という再確認のこのシーンがあるので、すごくホッとするのだけれど。
本編はいまのところyoutubeで全編見られます。
それにしてもふれこみの「3分に一度のショック」、あったかしら…?