PLAYZONE note

少年隊 Playzone(1986-2008)

【01】PLAYZONE '86 MYSTERY

f:id:ainocorrida:20210123150845j:plain

f:id:ainocorrida:20210123140205j:plain



Playzone '86「ミュージカル "MYSTERY"」

上演) 1986年7月5日〜27日(青山劇場)

5(土)初日 18:30、 6(日)13:00/17:00、7(月)18:30、8(火)18:30、9(水)休演、10(木)18:30、11(金)18:30、12(土)14:00/18:30、13(日)13:00/17:00、14(月)18:30、15(火)18:30、16(水)休演、17(木)18:30、18(金)18:30、19(土)14:00/18:30、20(日)13:00/17:00、21(月)18:30、22(火)18:30、23(水)14:00、24(木)14:00/18:30、25(金)14:00/18:30、26(土)14:00/18:30、27(日)13:00/千秋楽 17:00(計30公演)

テーマ曲)「レイニー・エクスプレス」(1986年7月7日発売)

 

第一幕)

M2: YOROSHIKU! NEW YORK(作詞:神田エミ、作曲:井上堯之、編曲:ボブ佐久間)

ジャスト・サスペンス(作詞:神田エミ、作曲:井上堯之、編曲:ボブ佐久間)

M1: 夢・きらめきダンシング(作詞:神田エミ、作曲:井上堯之、編曲:ボブ佐久間)

M3: 恋の涙はすみれ色(作詞:森泉博行、作曲:井上堯之、編曲:ボブ佐久間)唄:錦織・植草

M4: 裸足の二人(作詞:神田エミ、作曲:井上堯之、編曲:ボブ佐久間)唄:東山

M5: CORD NUMBER 0017(作詞:森泉博行、作曲:井上堯之、編曲:ボブ佐久間)

第二幕)

マジカル・ミステリーパパの伝説

マジックのトリックはテクニック

M7: レイニー・エクスプレス(スロー・ヴァージョン)(作詞・作曲:宮下智、編曲:ボブ佐久間)

M6: ミステリー・ゾーン(作詞:神田エミ、作曲:井上堯之、編曲:ボブ佐久間)

星に乗って宇宙の果てへ(作詞:神田エミ、作曲:井上堯之、編曲:ボブ佐久間)

第三幕)

ダイヤモンド・アイズ(作詞:川田多摩喜神田エミ、作曲:長沢ヒロ、編曲:戸塚修

レイニー・エクスプレス(作詞・作曲:宮下智、編曲:ボブ佐久間)

仮面舞踏会作詞:ちあき哲也/作曲:筒美京平/編曲:船山基紀

デカメロン伝説(作詞:秋元康、作曲:筒美京平、編曲:新川博

M1〜7はサントラ収録曲順序。記載のない曲はサントラ未収録。

 

STORY)ブロードウェイミュージカルに憧れる3人の若者カズ、ノリ、ヒデは、それぞれバイトで旅費を貯め、ついにNYへ。しかし到着して早々、強盗に身ぐるみはがされてしまう。そこへ通りかかり、援助を申し出た三人の紳士の屋敷に身を寄せ、ダンスのレッスンも受けながら、彼らの依頼する怪しい「仕事」を引き受けることに。

この屋敷はNYマフィアのボス「マジカル・ミステリー・パパ」の邸宅であることが判明。しかし実際は彼はただのマジックの好きなおじさん。その娘、フェアリー・メリーと親しくなった3人は、彼女の依頼を引き受け、家出中の姉である「ハイスクールのララバイ」のところへ、家に帰ってくるように説得しに行くことに。途中、「ミステリー・ゾーン」に迷いこみながらも、無事に家族の和を取り戻し、マフィアの解体にも成功する。

 

 

映像作品)VHS『PLAYZONE ミュージカル"MYSTERY"』(1986年9月5日/1997年11月22日に廉価版再発。)収録時間:110分

LD『PLAYZONE ミュージカル"MYSTERY"』(1986年10月30日)収録時間:120分

DVD『少年隊 35th Anniversary PLAYZONE BOX 1986-2008』(2020年12月12日)収録時間:1時間58分

音楽作品)カセット『ミュージカル プレゾン"ミステリー"抜粋』(1986年10月30日)

CD『Duet』(「Back Stage Pass」と『ミュージカル プレゾン"ミステリー"抜粋』を1枚のCDにまとめたもの)(1986年11月28日)

 

 

キャスト)

カズ:錦織一清

ノリ:東山紀之

ヒデ:植草克秀

マジカル・ミステリー・パパ:服部良次* (服部良一の弟

ママ・ヴェルサイユ:上野直美

ハイスクールのララバイ:平粟あつみ

フェアリー・メリー:大沼まゆみ

イエロー・サブマリン:頭師孝雄

オブラディ・オブラダ:野村昇史

サンデー:下村尊則

マンデー: 八木朝輝

フライデー:館形比呂一

チャイナドレスの女A:小野恵子

チャイナドレスの女B:佐々木史恵

ニューヨークの町の人たち、ギャングたち:志賀泰伸中村亘利柳沢超、藤沢裕介、江端郁巳、正木慎也、遠藤直人高木延秀(以上、少年忍者)

バスケットボールの選手たち:鈴木レイ子、浅川絵衣子、前田清実、松原優子、北村ヨシコ、松本克美、園部陽子、𠮷田早苗、三村みどり、大沢美由紀、仲田幸代、西山晶子、石川愛子、若井田久美子、星正子、深見政子、橋本さとみ、鳥井和子、藤田龍子、秋山真喜子、宮川友美子、川崎由紀恵、蔭山優子、小林典子、河野由美、佐々木純子、河部圭子、清水雅子、常藤利恵子、山中由紀、川原暁美、坂本冬美子、伊藤麻里、立川明美北川真由美、橘弥生、鈴木寿子、寺井朋子、田中玲子、松岡美恵子、横山佳代、宮崎ひとみ(以上、名倉ジャズダンススタジオ)

 

スタッフ)

企画)安倍 寧

作・演出)長束利博

作・脚本)森泉博行

振付)マイケル・ピータース

振付)名倉加代子

音楽)井上堯之

編曲)ボブ佐久間

作詞)神田エミ

美術)保坂禎英

照明)沢田祐二

衣装)小峰リリー

振付補)ジェネーバ・バーク

振付補)ボビー吉野

 

音楽製作)アップライトミュージック

音響)音研

効果)TEO

照明操作)ゼネラル・スタッフ、バリライトアジア

特殊効果)酸京クラウド

美術制作)金井大道具

映像製作)ショーボート

撮影協力)麻布スタジオ

小道具)高津小道具

特殊小道具)アトリエ・カオス

衣装製作)東京衣装

衣装協力)西武SEED

キャスティング協力)円企画

舞台進行)クリエイト大阪、ゼネラル・スタッフ

制作)プレゾン事務局

制作協力)ジャニーズ事務所、名倉ジャズダンススタジオ、ヤングコミュニケーション、スペース・コア、キョードー東京、子どもの城・青山劇場

 

監修)ジャニー喜多川

 

 

________________________

 

前年、1985年4月27日~5月6日に大阪で初めてのオリジナルミュージカル『サスケ』(→参照)を上演していた少年隊が、1985年12月12日発売のシングル「仮面舞踏会」でようやくレコードデビューを果たした後、シングル「デカメロン伝説」「ダイヤモンド・アイズ/レイニー・エクスプレス」を経てチャレンジしたのが、1985年11月にopenしたばかりの青山劇場でのオリジナルミュージカル「Playzone(プレゾン)」。

第一作となった「Mystery」は、マイケル・ジャクソン「スリラー」の振付で著名なマイケル・ピータースの協力を得ている。少年隊は83年以降、何度か渡米して彼のダンスレッスンを受け、「One Step Beyond」の振付もしてもらっていたので、空港まで直々に迎えに行く様子が、映像収録されている。マイケルが担当したのは劇中、不思議な世界として登場する「ミステリー・ゾーン」の部分と、「ダイヤモンド・アイズ」のみ。それ以外はジャズ・ダンスをベースにした振付で有名な名倉加代子さん(80歳現役)。音楽はスパイダースを経てジュリーのバックバンド、そして『太陽に吠えろ』や『傷だらけの天使』の音楽を手がけた井上堯之。作詞は「ダイヤモンド・アイズ」を手がけた神田エミ(彼女はこの2年後、不幸な死を…)。衣装は蜷川舞台を多く手がけた小峰リリー。

ということで、制作陣は大変豪華!!めちゃくちゃ力入ってますが、それも当然。ジャニーさんが夢みたミュージカルがやっとこれで本格的に始動できたのだから。

 

映像作品では、まずドキュメンタリー的部分として、レッスンの様子や劇場を訪れるお客さんたち、舞台裏の様子があって、そして本編の「映像」部分。三人それぞれがバイトしている様子を挿入。ヒガシは厨房で皿洗い、ニッキはスタジオでカメラマンのアシスタント、かっちゃんは花屋。そして喫茶店?に集合して旅費が貯まったことを喜び、舞台の幕が開く、という始まり。最後は、舞台裏をカメラが追いかけた後、劇場の外、青山通りでファンの女の子たちが風船を持ってお見送りをするシーンで終わる。

 

ストーリーは「なんとなく」存在。お客さんもアイドル少年隊のファンの女の子ばかりなのか、演技中に声援が飛んだり、コンサートのよう。

ミュージカル「ごっこ」をする3人が可愛い!

f:id:ainocorrida:20210123150918j:plain

(お断り:本ブログは基本的には私の適当なイラストでお送りいたします。)

 

「ミステリー・ゾーン」の始まりは、「あ!出た!」というジャニーズ・ジャポニズム

f:id:ainocorrida:20210123151103j:plain

 

キーワードは「若者」「夢」「きらめき」など、非常にストレート。

デビュー前から少年隊は、フォーリーブスのカバーをしたり、70年代的な、未来への希望に溢れた「若者」を表現してきたけれど、この頃、時代はすでに「まっすぐ夢に向かってがんばるなんてダサい」みたいな態度の方がかっこよい、となっていたようなイメージはある。その辺のズレが少年隊の不遇の最初だったんじゃないか、と考えたりもしているのですが、時を経た2021年に若き彼らの全力の「きらめき」がこんなにまぶしいものだとは!正道こそ正解だったとしか思えない。

 

第三幕はミニコンサートのような感じ。大勢のダンサーらが白い仮面に白い服で登場。全編、小峰さんの衣装はおしゃれで可愛いけれど、この白衣装は特に可愛い。他、幻想シーンなどはボウイの映画『ラビリンス』を少し思い出したり。

広々とした何もないステージで3人が舞い、TVの歌番組ほどカメラの切り替えや寄りもないので、俯瞰的に見られるので、気づいてツボだったのは「仮面舞踏会」のニッキの「Get Down!」の部分。勢いがっ!!何度見ても元気出ます。(ヒガシも横で気合いのポージングしているのに、かっちゃんだけくるん、とちょっと腕を回してるだけっていうのがまた面白い)

f:id:ainocorrida:20210123151055j:plain

 

最後は沿道でファンの女の子たちが色とりどりの風船を持ちながら、小指で繋がってお見送り?

舞台衣装に似せてか、白い服、あるいはレインコートを着ていて、髪に大きなリボンを付けていたり、86年の夏少女たち、めちゃくちゃ可愛い。

ここから始まった少年隊との青春、羨ましい。
私も一緒に追いかけてみたかった!

f:id:ainocorrida:20210123151041j:plain

 

 

Youtubeでも今のところ本編、ドキュメンタリー部分、ともに見られます。

あとTV番組「今、ミュージカル!少年隊」が必見。

マイケル、名倉さん、井上さん、小峰さんも登場。

www.youtube.com